今年は、@廃用牛肥育事業について、A雪堆積場について、B水稲成育状況について、C風連中央小学校校舎 屋内運動場等改築事業について名寄市内の各関係箇所を回り、現地の状況を見させていただきました。
❶廃用牛肥育事業では、名寄天牛〔なよろあまうし)として地域ブランド牛開発の取り組みを進めている函名TPファーム(株)〔名寄市日進地区〕を訪ね、加藤工場長代理、山本業務課課長の両氏から概要の説明を受けました。
平成29年から始められたこの事業では、搾乳の終えた廃用牛を120頭から150頭施設で引き取り、4ヶ月間オレイン酸の豊富なエゴマを混ぜた飼料を与えて肥育し、およそ120キログラムほど太らせ「名寄天牛」として出荷しています。個体による差はありますが、550kgほどの牛が650kg〜750kgほどになるとの説明があったのですが、入荷したてのものは腰骨の出た、痩せている牛が、出荷間近のものを見せていただくと丸々と太っていました。
こうして月に20頭〜30頭ほどをさばくとの事で、価格帯は廃用牛(挽き肉)とホルスタイン雄去勢牛の中間価格帯を目指しているとのことでした。
函名TPファームの日進の施設とともに、酪農を辞めるという農家の方にお願いして、40頭ほどの牛を飼育していただいているとのことで、搾乳の手間を省き、肥育のみの仕事づくりにもなっています。
この地域の酪農家の離農に伴ない、牛の個体数が減少していることもあり、廃用牛肥育により付加価値を高め、余すことなく牛を活用する取り組みでブランド化を図っていこうという取り組みです。
加工した牛肉は、北海道の量販店、及び全国メーカー、問屋等に販売されており、一部は原料としてハンバーグ、ローストビーフ等に加工製造され販路拡大が進められています。
天の牛(天塩川、天文台、天文字焼きで有名な名寄で飼育された牛)、甘の牛(肥育により肉質を改善させた牛)亜麻仁の牛(アマニ由来の飼料により育てられた牛)などの意味あいを持たせ「あまうし」と名付けられたそうで、将来的に500頭の飼育、月100頭の出荷を目指しています。
名寄市の特産品として、多いに期待される事業であり、今後も注目していきたいと思います。
❷雪堆積場の整備
冬の除排雪シーズンに困るのが雪の堆積場。排雪作業が効率よく進むように、市街地近くに空き地を確保するよう議会でもこれまで求めてきましたが、平成29年度第3回定例会の補正予算で土地購入金額を承認して、市内西16南9丁目に6801平方メートルの土地を購入、砂利を敷き詰め転圧、整備され、今冬から雪堆積場として活用される事になります。ダンプ約3000台ほどの堆積が可能になる事から、近隣の排雪作業はグンと能率が上がる事が期待されます。
❸水稲成育状況について
農業振興センター太田所長にお話しを伺いました。
春以降、天候不順の今シーズン。農作物の成育状況が気になるところです。
水稲の成育状況を見るために、風連瑞生地区今村さん方にお邪魔しました。
ここでは飼料用米、酒米を作っており、名寄地区ではまれな作付けをしています。現在の生育状態を確認する事ができました。
やはり、天候不順が影響して遅れ穂が出ているとのことで、収穫時期の見極めが難しいとの説明がされました。
➍風連中央小学校改築状況
平成29年6月から始まった風連中央小学校の建設事業ですが、着々と工事が進んでおり、現在、進捗率61%までになっています。
敷地面積37,819u、校舎、屋内運動場、渡り廊下を合わせた延べ面積4,887u、建築面積5306uの地上1階鉄筋コンクリート造り。これまでに延べ15000人工が工事に携わっています。工事総額20億2262万4000円。
2018年11月15日までの工期となっており、完成が楽しみです。