2017年09月02日

平成29年度 市民連合・凛風会 行政視察−四国 

今年の視察先は四国。8月21日から24日の行程で愛媛県と高知県に行って研修してきました。
愛媛は、四国中央市(デマンドタクシー事業)、高知県は須崎市(人材育成塾・須崎未来塾)と高知市(子供まちづくり活動支援事業)にお伺いし、研鑽を深めさせていただきました。
今回は、四国中央市での視察内容をご報告させていただきます。

平成29年度 市民連合・凛風会 行政視察 ―――報告 佐久間 誠

8月22日 四国中央市 視察項目:デマンドタクシー
対応者:山本照男市議会議長、近藤英樹経済部観光交通課課長、篠原同課長補佐
山内議会事務局議事調査係長
視察団:佐藤副議長、高野議員、山崎議員、佐久間議員
四国中央市は愛媛県の東端部に位置し、東は香川県、南東は徳島県に面し、更に南は四国山地を境に高知県と4県が接する地域で、面積420平方キロメートル、人口8万9千人。製紙、紙加工業において日本屈指の生産量を誇り、紙製品の工業製造品出荷額が全国一位。プラスチック製品などを含めると工業製造品出荷額は約6,000億円余りを占める工業都市として発展しています。
また、高速道路が交差する交通の要衝の街でもあり、南に高知市、北東に高松市、西に松山市、東に徳島市が100キロ圏内に位置していることから、高速道路三島川之江インターチェンジ付近での商業の集積も著しい商業都市でもあります。
平成16年4月1日に川之江市、伊予三島市、宇摩郡新宮村・土居町の2市1町1村が合併し、現在の四国中央市を形成しています。
お忙しい中対応頂いた、山本照男市議会議長から「紙の街」として書道甲子園常連出場校である地元高校が、10周年目の本年は出場がかなわず残念だった事や、現在、新庁舎と文化ホールを建設中であることなど四国中央市の紹介と歓迎のご挨拶をいただきました。佐藤副議長から視察団を代表しての挨拶のあと、四国中央市の篠原経済部観光交通課課長補佐からパワーポイントを使って
視察項目であるデマンドタクシー事業についてご説明を頂きました。
  
◇四国中央市デマンドタクシー(事前登録制・予約型・乗り合いタクシー)
1、デマンドタクシーの概要と利用状況、利用者の声(利用者からの評価)
【概要】
●四国中央市の川之江・土屋・三島・三島嶺南の4つのエリア(各エリアは東西に約10km)を片道30分、1時間に1本の運行を目指している。
●事前登録制・エリア内の運行400円(中学生以上)※子供、障がい者は半額。
●車両は10人乗り8台、セダン型1台で、午前9台、午後8台で運行。
●評価は概ね好評。ただ、「予約が煩わしい」、間際での予約がある。川之江地区に主要病院があるため、乗り継ぎをしないで行きたいとの声あり。
●登録者数 6304人 年間約700人の増加傾向。
●利用者数 約80人〜90人/日 年間19538人/H28年度
●年間予算 経費51,224千円 収入14,899千円=36,325千円(市の負担)
★経費内訳・運行費用38544予約センター運営8507システム3676通信費497
☆収入内訳・料金6611国庫補助8288(単位=千円)

2、事業開始のきっかけと経過、条例制定とした理由
★国鉄バスの廃止による通学生の利便性確保が事業開始のきっかけ。路線バスへの補助金は、4千万円ほどから2千万円位に削減。
★条例は平成19年12月に制定され、20年1月より施行されている。半分くらいは条例を制定していない自治体がある。四国中央市は公共交通会議にかけて判断したとのこと。
【経過】
●平成15年〜16年 合併協議会に専門委員会を設置しコミュニティバス等の新しい交通手段の導入について検討。
●平成18年〜19年 公共交通プロジェクトチーム設置(24回開催)、平成18年10月 交通手段に関するアンケート調査を実施、19年10月 地域公共交通会議を開催(デマンド試験運行案を了承)
●平成20年1月 デマンドタクシー試験運行を開始(市内2地域)、21年6月 地域公共交通活性化協議会を設置(5回開催)21年12月 地域公共交通会議を開催(デマンド実証運行案を了承)同年同月 市地域公共交通総合連携計画を策定
●平成22年4月〜24年3月 デマンドタクシー実証運行を開始(対象地域を拡大)――実施主体:四国中央市地域公共交通活性化協議会
●平成23年10月 増車と配車見直し(午前9台、午後7台)
●平成24年4月 地域公共交通確保維持改善事業(国補助)に移行(地域内フィーダー系統*)
*地域内フィーダー系統とは、バスの停留所、鉄軌道駅、海港及び空港において、地域間交
通ネットワークと接続して支線として運行している地域公共交通を意味している。
3、理事者側の評価と今後の課題
●利用者の出発点、目的地などの解析で、どのように利便性と乗車効率の向上をはかるか、また、路線バス4路線(広域1、市内3)、タクシー(市内6社約100台)等との競合で、車両を増やすと民業圧迫となることから、市民の利便性を求める声にいかに応え共存させて行くかを課題としている。
4、高齢化率の推移について
●平成27年度国勢調査で、30.1%と全国平均(26.6%)を上回っている。
【感想】四国中央市は、市民がデマンドタクシーの事前登録をすることにより、
エリア内400円(エリア超えは別途400円)で自宅から目的地へ送迎すると
いうシステムであることから、交通弱者にとっては大変便利なサービスだと感
じました。名寄市のデマンドバスは地域限定であることから、対象エリアが限
られており、将来的には四国中央市方式をめざすと市民の利便性は格段に向上
すると考えます。
路線バスの利用者が少なく、「空気を運んでいる」と言われていたものを、利用
ニーズに合わせた取組みとしてデマンドタクシーが運行され、年間約700人
の登録者の増加状況にみられるように、本市の将来における地域交通体系を考
える上で、学ぶ点が多い視察でした。
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posted by makoto at 07:18| 日記